Tommy Rogers | Vocal, Keyboard | 1st 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th |
Paul Waggoner | Guitar | 1st 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th |
Nick Fletcher | Guitar | 1st 2nd |
Dustie Waring | Guitar | 1st 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th |
Jason King | Bass | 1st 2nd |
Dan Briggs | Bass | 1st 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th |
Will Goodyear | Drums | 1st |
Mark Castillo | Drums | 1st 2nd |
Blake Richardson | Drums | 1st 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th |
BETWEEN THE BURIED AND ME (2002;1st) 7 | |
VR 224 |
場面展開を多めに取り込んだプログレッシヴ・デス・メタル。音楽的方向性のまとまりには欠けますが演奏陣の迸るエネルギー感は伝わってくるので7点。テクニカル・デス・メタルが基本にあって、そこにプログレッシヴ・メタルを上乗せしていくイメージです。ヴォーカルはうわずったシャウターと深めのグロウルと中音域ノーマルの使い分けですがいずれも求心力はありません。ギターはテクニカルなヘヴィネスをガンガン叩き込んでくる一方でクリーン・トーンでのメロディックなプレイにも光るものがあります。ベースは分厚いヘヴィネスの創出に勤しみますがジャズ・スタイルのプレイも積極的に放り込んできます。ドラムはブレイクとリズム・チェンジを忙しく組み込みながら楽曲の骨組みを構築します。
#3:アグレッシヴに刻みまくる破壊力に富んだヴァースにもメロディ成分を散りばめてメタリックに展開していく。#5:メカニカルなヘヴィネスを飛ばしながらダイナミックな場面展開を行う。#7:ベースをプッシュしたテクニカルなリズム・ワークをギター・チームがメロディでサポート。#8:序盤から中盤にかけて轟音を轟かせながら一体となって爆走する演奏陣のパワーが強烈。
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PERSONNEL
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THE SILENT CIRCUS (2003;2nd) 3 | |
VR 268 |
プログレッシヴな曲展開をするメタルコア。展開が散漫でやりたいことが良くわからないまま時間が過ぎていくので3点。ただクリーン・ヴォイスを用いた叙情的なパートには付け焼刃でないクオリティが感じられます。ヴォーカルはハイ・ピッチの狂気を感じさせる絶叫スタイルがメインですがパフォーマンスは酷い、その一方で叙情パートで聴かせるノーマル・ヴォイスには可能性が垣間見えます。ギターはテクニカルなヘヴィネスを武器に多彩なスタイルで攻めますがいまひとつフレーズの魅力に欠けます。キーボードは楽曲の展開の中での叙情的な雰囲気作りに使用。ベースはドゥーミーな重さを供給しつつ叙情パートでもじっとりと土台を構築していきます。ドラムは叩きまくっているのですがスネア以外が遠いです。
#4:緩急を付けながらテクニカルに大暴れする演奏陣のテンションも凄いが、終盤の叙情パートも存外に良い。#7:激動の序盤、爽快な中間、再び激動の終盤と曲展開は強引に過ぎるがメロディは悪くない。
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PERSONNEL
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ALASKA (2005;3rd) 8 | |
VR 262 |
テクニカルなギターが牽引するプログレッシヴ・デス・メタル。攻撃性の合間に練り込む技巧と情感がアルバムに良い混沌をもたらしていて8点。多様な方向性をまとめあげる腕力に磨きがかかってきたのか意外に散漫な印象を受けません。ヴォーカルはピッチ高めでも深みのある絶叫系グロウルの攻撃力と朴訥とした中高音域の対比がなかなかの好感触。ギターはメカニカルなリズムとテクニカルなソロとにメロディックな成分を練り込んで楽曲に色彩を与えます。キーボードは主にギターのメロディをサポートするようなポジション。ベースはボトムでブリブリとよく動いていてメロディ・ラインの提供もこなします。ドラムはややキックが埋もれますがテクニカルな叩きっぷりの良さで駆動力を担います。
#1:よく動くベースを土台にしてキャッチーなメロディを破壊力のあるヘヴィな装いでテクニカルに展開する。#2:メカニカルに緩急をつけるリズム・ワークにアグレッシヴなヴォーカルが噛みつく。#4:プログレッシヴなギター・ワークを中心に静と動を極端に描き分ける。#6:深く沈む弦楽器隊とヴォーカルの暴力性を緩急付けて叩きつける。#9:わかりやすく高揚感を煽ってくるギター・リフからテクニカルな爆走感へとつなぐ。#10:ギターとベースが緩急をつけて絡み合うプログレッシヴな展開にスリリングなメロディがよく合う。#11:締めは都会系ジャズ・テイストの爽やかアコースティック・インスト。
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PERSONNEL
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COLORS (2007;4th) 4 | |
VR 351 |
ブルータル成分多めのプログレッシヴ・デス・メタル。攻撃性を主軸に据えてのテクニカルな場面展開に力を入れますが楽曲としての訴求力に欠けるので4点。強力なフックに乏しい上に忙しなく展開するので曲に入り込めなかったというのが率直な感想です。ヴォーカルはノイジーなシャウター・スタイルのデス声でアグレッションを生みます。ギターはヘヴィなリフ・ワークにクリーンなトーンの叙情メロディを組み入れながらテクニカルに展開。ベースは所々でジャズっぽい動きを取り入れてアクセントを作ります。ドラムはテクニカルな展開を支えて打数も豊富なのですが奥に引いた感じでやや不遇。
#3:中東風の装いはワンポイントのアクセントで起伏の大きな場面展開が主体。#5:メロディとテクニックを混錬して軽快に駆けていくギターがキャッチーかつヘヴィ。#8:クリーンなギターによる叙情メロディとそれをヘヴィに支えるリズム隊が魅力。
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PERSONNEL
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ADDITIONAL
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THE GREAT MISDIRECT (2009;5th) 8 | |
VR549 |
ジャズ臭の中にブルータルなエッセンスを主張するプログレッシヴ・メタル。メロディや技巧などにわかりやすい聴かせ所を設けてあるので集中力を保って聴きやすくて8点。楽曲的にはブルータルからスペーシーまで振り幅大きく展開していきますが発散する印象がないのもメロディがしっかりしているためかと思います。ヴォーカルは攻撃的に歪んだ咆哮と朴訥とした中音域で場面展開に対応。ギターは表情のあるメロディを織り込んでテクニカルに弾きまくります。キーボードはサポート的な位置付けですが空気感作りに効果的な働き。ベースは聴かせ所に来るとジャズ・スタイルで活き活きと弾きまくります。ドラムはサウンド的にガンガン前に来る感じでもありませんが打数は豊富でテクニカルな叩き散らしっぷりは強烈。
#2:蠢くリズムをリズム隊がテクニカルにこなしつつヴォーカルが暴力性を吐き散らしギターとキーボードがメロディを担う。#3:奔放に弾きまくるヘヴィなギターと一緒になって叩きまくるドラムも大概だしベースも常に隙を窺っている。#4:カオス感には少々狙い過ぎのきらいもありつつメロディ的なフックはしっかり仕込む。#6:暴力的な勢いの導入からテクニカルなリズム・ワークへの展開へリズム隊がしっかり支える。
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PERSONNEL
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ADDITIONAL
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THE PARALLAX II: FUTURE SEQUENCE (2012;6th) 8 | |
3984-15148-2 |
テクニカルなギターが先導するプログレッシヴ・デス・メタル。弦楽器隊がテクニカルに弾き出す情感の振れ幅の大きさに更に表情を加えるヴォーカルのパフォーマンスが秀逸で8点。長尺曲多めでかつ場面展開が激しいので曲単位ではなく全体として聴き応えのあるアルバムという印象。ヴォーカルは絶叫系デス・ヴォイスを中心にアグレッションを担いつつと中音域ノーマル・ヴォイスで場面展開にも対応。ギターはあまり歪ませないトーンでテクニカルなメロディ・ラインを弾き出すスタイルでヘヴィネスへの干渉はやや控えめ。キーボードは場面展開のコミカルなアクセントに存在感を発揮。ベースはウォームな輪郭でジャズ・スタイルのテクニカルなうねりを供給します。ドラムは沈む方向のサウンドで豊富な打数は若干団子気味になりますがヘヴィネスを下支えします。
#2:明るめのメロディをベースがブリブリとヘヴィに駆動する。#3:勇壮メロディを軸に叙情性と攻撃性を織り交ぜたテクニカルな展開で聴かせる。#5:ギターとキーボードに緊迫感をみなぎらせながら執拗な場面展開を繰り返す。#8:ベースをボンボン響かせながら攻撃的なギター・ワークが緩急をつけて暴れる。#11:ヘヴィな緊迫感と哀愁を走らせる裏ではしっかりとベースがテクニカルにうなる。
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PERSONNEL
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ADDITIONAL
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COMA ECLIPTIC (2015;7th) 8 | |
静と動のダイナミックな展開を行うプログレッシヴ・メタル。多彩な方向からテクニカルに攻めてくるパフォーマンスとメロディが素晴らしくて8点。ヴォーカルは朴訥とした中高音域ノーマル・ヴォイスを主体に攻撃的なグロウルで感情に振れを加えます。ギターは速さよりはメロディの難解さに技巧を感じさせるスタイルで弾きまくります。キーボードはギターのメロディを補完しながら叙情性の投下を行います。ベースはやや押しは弱いものの荒れた太いサウンドでボトムを構築。ドラムは豊富な打数で変化しまくるリズムを捉えて強固な基礎をつくります。
#2:不安定なメロディで静と動を激しく行き来しながらテクニカルに走る。#4:メロディには明るさを見せながらも神経質な展開を聴かせる。#5:気だるさと暴力性を混然と絡ませて繰り出す演奏とヴォーカルが良い。#6:テクニカルな暴力性の中にギターの流麗なメロディを練り込む。#7:エネルギッシュで奔放に発散する展開をキャッチーなメロディが上手く飾る。#9:忙しなくスタイルを入れ替えるヴォーカルが起伏の大きな曲展開に追従する。
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PERSONNEL
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ADDITIONAL
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AUTOMATA I (2018;EP) 5 | |
SUM930 |
振れ幅の大きな場面展開を行うプログレッシヴ・デス・メタル。演奏だけでなく曲構成までテクニカルに攻めているのですが、集中しないとするっと流れていくフックの弱さが5点。アルバムを通してアトモスフェリックなパートの占める割合が多く、そういうのが好きな人にはよいと思います。ヴォーカルは清濁半々くらいの感じで楽曲の表情付けに声からのアプローチを図ります。ギターはテクニックとメロディとヘヴィネスをとっかえひっかえ取り込みながら忙しく展開。キーボードは電子音の浮遊感の創出に存在感を発揮。ベースはブルータルな低音でヘヴィネスを担う役割も目立ちますがテクニカルなうねりもまた魅力。ドラムはやや曇ったサウンドながらも豊富な打数でトリッキーなリズムをガンガン放り込んできます。
#3:緊迫感の上に軽いポップ感を振りかけたテクニカルなメロディが淡々と暴れるリズム隊に乗って走る。#6:ダークな狂ったメロディにメカニカルな刻みで起伏を付ける。
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PERSONNEL
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ADDITIONAL
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AUTOMATA II (2018;EP) 7 | |
SUM959 |
多ジャンルに足を延ばすプログレッシヴ・メタル。起伏のあるメロディを主体にダイナミックな場面展開をしつつもメタル由来の攻撃性は保っていて7点。4曲33分のコンパクト・サイズ故にトリッキーなアクセントの存在感が強く出すぎた面もあるような気がします。ヴォーカルは中庸なノーマル・ヴォイスが主体になり叙情成分に力を入れます。ギターは短音のテクニカルなアプローチのメロディックなリフで楽曲を構成。キーボードはジャズ方面へ展開した際に上手く空気感を変えます。ベースは普段は控えめな印象を受けますがメロディのあるプレイが魅力的。ドラムは一歩奥に引きながらもテクニカルなスタンスは崩しません。
#1:明るさの中に緊迫感を持たせるテクニカルなギター・ワークをベースがヘヴィに支える。#3:ホーンを入れた演奏のみならずヴォーカルまでジャズっぽく攻めるが、サウンドはかなりアグレッシヴというのが良い感じ。
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PERSONNEL
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ADDITIONAL
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COLORS II (2021;8th) 8 | |
SUM1547 |
ドラマティックな暴力性を叩きつけるプログレッシヴ・メタル。スタイルの振れ幅も情報量も過剰ですがただ難解なだけでなくキャッチーな側面もあって8点。気を抜くと突然場面が変わっているハラハラ感はありますがそれも含めて魅力的です。ヴォーカルは攻撃的なデス声の割合を多めにしてナチュラルな中音域で感情に起伏をつけます。ギターはクリーンなトーンでテクニカルにメロディを弾き倒して焦燥感のある叙情性を振り撒きます。キーボードはテクニカルなリフとソロに付き合いながら楽曲に表情をつけます。ベースはトリッキーな動きを入れたメロディで積極的なアピールをしてきます。ドラムは豊富な打数のテクニカルな爆発力をストップ・アンド・ゴーの瞬発力とともにぶちかましてきます。
#2:リズムを変えまくるドラムとギターにベースがじっとりと絡みつく。#4:キャッチーなメロディを弾き出すギターとキーボードを動きまくるベースと爆走するドラムがテクニカルに飾る。#5:ポップな爽快メロディを主軸にして大きく起伏をつけた劇的な展開をする。#7:埃っぽさのあるリズミカルでコミカルなメロディをゴリゴリ駆動するドラムが良い。#8:ギターとキーボードが奏でるテクニカルなメロディ・ラインが澄んだ叙情性を映す。#12:仄かな哀愁を感じさせながら展開するドラマティックなメロディをアグレッシヴなヴォーカルとドラムでヘヴィに追い込む。
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PERSONNEL
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ADDITIONAL
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