叙情メロディ中心に組み立てるプログレッシヴ・メタル。軽くダークな面を見せながらゆったりとメロディを紡ぐ合間にテクニカルなスパイスを効かせる演奏陣が魅力で7点。あまり派手な印象のない落ち着いた空気感の中で叩きまくるドラムが際立って聴こえます。ヴォーカルは中高音域のナチュラルな声質で結構力む感じのスタイルですが平坦な印象があります。ギターはあまり積極的に前に出てくる風でもありませんがさすがにソロはテクニカル。キーボードは電子音でゆったりとヴォーカルを飾りつつテクニカルなソロ・バトルにはしっかり参戦。ベースはリズムの厚みを作ってヘヴィネスをプッシュします。ドラムはキックがベタッと潰れますがトリッキーで豊富な手数を駆使して楽曲を積極的に引っ張っていく主力の働き。
#1:緊迫感の中に穏やかさもあるメロディで展開しながらソロ・パートでさらっと難度を上げてテンションを高める。#2:リズム隊に見せ場を作りながらも主役はヴォーカル・メロディ。#6:ギターを中心にしっとりとした哀愁を紡ぐインタールード。#7:演奏陣はヘヴィに攻めさせてヴォーカル・メロディでマイルドな方向にスイッチする。#8:感傷的なヴォーカル・メロディにベースのオブリガードがアクセントを加える。#10:キーボードの緊迫感で幕を開けるもヴォーカルが入ればマイルド路線に移る。
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